秋の味覚 野性味のある柿です。
禅寺丸」は、神奈川県川崎市麻生区王禅寺940にある真言宗の寺院 王禅寺の裏山で発見された日本最古の甘柿といわれています。

厳密には柿は甘柿、不完全甘柿、不完全渋柿、渋柿の4種類に分けられています。その中で禅寺丸は不完全甘柿になっています。しかしそれは若木のときで、老木になってくると独特のうまみを持った甘い実がなります。
記念樹に向いているのはこの点です。若木の時は,実がならず生っても渋い。人間と同じように二十歳ではまだ、三十歳でどうにか,四十になると独特の甘みを持った実がたくさんなります。まるで人間の成長を見るかのようです。
何かの記念に植樹して、ゆっくりと確実に成長していく様を楽しむのはどうでしょうか。渋柿の時も実のヘタに焼酎(35度)を軽く浸しポリ袋に入れておけば甘くなります。
横浜では昔、枝付きを藁で束ねて売っていました。手間がかかるのか昭和30年ころにはみかけなくなりました。今でも横浜北部の農家では、たわわに実った古木が見られます。野性味のある甘味です。
現在では小粒のせいか売られていませんが秋を感じる野趣がありその甘みは独特です。また花つきがよく周りにある柿の受粉を助けて収穫を増やす役目をします。
