木のおもちゃクリスマス 肌触りの記憶

1941年生まれ、81歳になりました。子供の頃には身の回りにクリスマスの風習などまるでありませんでした。それで娘が二人いますがクリスマスのプレゼントなど渡した記憶がありません。

 先日二人が久しぶりに老夫婦二人だけの家にやってきて片付けをしてくれました。二人とも社会の中枢にいてそれなりに働いています。一段落したところで二人はこんな会話をしていました。

 「やっぱり木のおもちゃっていいわね」「触っていると子供の頃の感覚がよみがえって懐かしい」「静電気の起きるプラスチック製とはちがうわね」

 こんなことを言いながら40年以上前のおもちゃで遊んでいました。写真下。

木のおもちゃは、思い出を秘めています。中学生になってまた大人になって触ると時空を超えて幼児の頃の感覚が伝わってきます。

 愛おしむ感覚は、たどってきた人生の証のようです。然るべき所においてあると心を癒す作用が去来します。クリスマスのおくりものにどうでしょうか。

 どの窓も幸ある光聖夜かな   秋望